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●活 動 (委員会など主な県政活動) |
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○令和3年6月議会「教育・スポーツ委員会」一般質問 |
『スクールロイヤーの運用状況について』質問しました。 |
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いじめや不登校の児童生徒の対応にはスクールカウンセラー、貧困や虐待など児童生徒が掲げる問題の解決対応にはスクールソーシャルワーカー、これらと並んで昨今、耳にするのが「スクールロイヤー」=直訳して“学校弁護士”である。文科省は2020年度にその必要性から全国で300人のスクールロイヤーを配置する方針を出している。そこで、文科省の設置方針から1年が経過するのでスクールロイヤーの現状についてうかがう。
○スクールロイヤーとは
学校の現場ではいじめや不登校、虐待、保護者とのトラブルと大変複雑化しており、教員だけで対応や問題解決することが非常に難しい案件も増えていることから、問題が深刻化する前に法的知見で解決を図るのが任務。
【高橋正子】
昨今の学校現場においてスクールロイヤーが必要となってきている背景と、学校でトラブルが発生しスクールロイヤーを要請するまでの流れについてうかがう。
【義務教育課長】
学校で発生するトラブルの中には、訴訟となる深刻な事案もある。こうした事案は初期段階で法的な専門知識を有する者からの助言が必要となっている。2019年3月に文科省が全国の1,713市区町村教育委員会を対象に実施した調査において、全体の76%が法的な専門知識を有する者が必要と回答したのが設置の背景にある。スクールロイヤーと相談するまでの流れは、相談希望する市町村教育委員会や小中学校からの要請を受け、教育事務所が状況を把握。教育事務所は登録されたスクールロイヤーに対して相談依頼があったことを連絡。その後、スクールロイヤーから市町村教育委員会や学校に連絡が入り、相談する日程を決定して電話や面談で相談に応じる。
【高橋正子】
本県のスクールロイヤーの登録者数は?また、スクールロイヤーは教育現場や学校現場に精通していないと務まらないので人材確保はどうしている?
【義務教育課長】
本年度は5つの教育事務所に合わせて19名のスクールロイヤーが登録。人材確保については、愛知県弁護士会に依頼し、推薦してもらっている。スクールロイヤーには学校現場について理解してもらうために県や教育事務所指導主事と意見交換会を設定している。
【高橋正子】
昨年一年間のスクールロイヤーの相談件数は?また活動実践の具体例は?
【義務教育課長】
相談件数は昨年度78件あった。いじめによる相談が24件(全体の31%)、担任への指導についてなど保護者の要求は14件(同15%)、子供同士のトラブルが8件(同10%)など。活動の具体的な事例だと、いじめの犯人探しを要求する被害児童生徒保護者への対応についての相談とか、ケガをさせた児童生徒保護者に対して被害児童生徒保護者から多額の慰謝料の請求がありその慰謝料の請求があった保護者から学校に相談がったという案件。法務相談を行った学校からは、法的な根拠に基づいた適切な対応ができた、学校がすべきことを理解され保護者や教員に対して安心して冷静に対応することができたなどの報告を受けている。
【高橋正子】
小中学校だけではなく、高等学校についてもスクールロイヤーの配置の必要性を感じるが本県の県立高校への導入についての考えは?
【高等学校教育課長】
現在、県立高校にはスクールロイヤーの配置はしていないが、学校現場からは配置してほしいとの要望はあるので検討していきたい。
【高橋正子】
スクールロイヤーの配置は、教員の負担軽減を図るということで、教員の多忙化解消にも非常に期待されるので、スクールロイヤーを配置してのこの1年間の総括と、今後のスクールロイヤーの活用をふくめた展開についてうかがう。
【義務教育課長】
2020年度に開始したスクールロイヤー設置事業は、市町村教育委員会や小中学校がかかえる課題に早期に対応し解決を図る効果的な取組だと考える。相談件数も増えてきているので、今後もスクールロイヤーの活用方法や効果的な事例などの周知促進を図り、さらなる拡充ができるように取組んでいきたい。
【高橋正子】
私の地元・一宮市では2019年10月からスクールロイヤーを県内で最初に導入。一番肝心なのはトラブルが発生したときの「初期対応」であり、スクールロイヤーにはこの初期に助言・対応してもらっているので、学校現場では欠かせない存在になっているという。
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