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●活 動 (委員会など主な県政活動) |
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○令和2年9月議会「福祉医療委員会」一般質問 |
『コロナ禍における「潜在看護師」の復帰呼びかけへの現状』
について質問しました。 |
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新型コロナウイルス感染拡大を受け、全国的に「医療従事者の確保」が急務となっている。とりわけ看護師不足は深刻で、ただでさえ看護師不足は常態化している中で、さらに新型コロナウイルス症の感染拡大は、これまで経験したこともない逼迫した医療現場の状況を作り出し、看護師が足らない現状は「医療崩壊」にもつながりかねない!と第1波、そして第2波の襲来の中でこの「看護師の確保」は大きな課題として取り上げられてきました。
本県でも第1波の到来で、病院の医療スタッフが足らない!と日増しに深刻さが増していく中で、この4月に、大村知事が会見の中で資格を持ちながらも職場を離れている看護師「潜在看護師」に一時的でもいい、補助的でもいいので、手薄になっている医療機関でもう一度勤務をしてもらえないかと、離職看護師に復帰を呼びかけている。第1波のピークから半年が過ぎ、このコロナ禍の緊急事態に「潜在看護師」の復帰について現状をうかがう。
【高橋正子】
そもそも、実際に本県の「潜在看護師」とはどれほどいるのか?看護師というと過酷な勤務で働き続けられない現実もあるのでは?とも思うが正規雇用だった看護師の離職率と離職理由についてうかがう。
【医務課担当課長】
平成30年の保健師等従事者届によると、県内には7万9,846人の看護職員が従事している。看護職員とは、保健師、助産師、看護師、准看護師を加えたものになっている。看護職員はこの業務従事者届を提出した人数しか把握ができておらず、潜在看護師の正確な数を把握することは困難な状況。なお、平成24年度に行われた厚生労働省の調査研究において全国で69万9,566人の潜在看護職員がいるものとの推計が出されている。また、離職率は日本看護協会の平成30年度病院看護事態調査によると、県内の常勤看護職員の離職率は12%。主な退職理由は妊娠、出産、子育てといった個人の事情に関するものや、勤務時間の長さや夜勤など職場環境に関するものが挙げられている。
【高橋正子】
今回にコロナウイルス症の感染拡大で離職している看護師さんに復帰の呼びかけをこの春から始めているが、現在までにどのぐらいの応募があり、実際に現場に復帰された看護師はどれぐらいおられるのか?
【医務課担当課長】
本県において潜在看護職員に復帰を呼びかけた令和2年の4月には、県ナースセンターへの新規求職登録者数が前の月の84名から187名へと倍増している。潜在看護職員だけではなく、転職者も含んでいるが、その後の令和2年4月から8月までの就職者数は522人となっている。なお、新型コロナウィルス感染症の軽症者宿泊施設への勤務については県ナースセンターを介して令和2年4月以降151人が求職登録を行い、現在のところ延べ70人が採用され従事している。
【高橋正子】
職場に復帰した看護師の働き方、勤務内容もさまざまだと思うが、たとえば復帰された看護師の活躍の場はどういったところか?
【医務課担当課長】
県においては平成31年度に再就職が決まった方に調査を行ったところ、全体の約半数が病院以外の診療所や介護保険施設などへ就職をしている。
【高橋正子】
できれば、この一時的でも現場に復帰してもらったことで、もう一度、看護師として一線で活躍しようと思う方もおられるはず。一時的に復帰したのちも、引き続き看護師としてカムバックされたかた、あるいはカムバックを考えている方はどれぐらいおられるのか?また、県として、離職看護師がカムバックしやすい取組はしているのか?一線から退いてブランクがあるので、不安視している潜在看護師へのサポートについてもうかがう。
【医務課担当課長】
潜在看護師さんたちの全体の数としてなかなか何名就職をというところは難しいが、新型コロナウイルス感染症の軽症者宿泊施設に従事した看護職員の方々にナースセンターの方から連絡をとったところ、別の医療機関で就職が決まったという方、そちらで働いているというような返答を複数いただき、そうしたきっかけを通してカムバックにつながっていると考えている。また、復帰に不安を持つ方に対しては、県内の3か所のナースセンターにおいて、看護職の相談や、電話やメールおよび面接による看護の就職相談を行っている。県の看護研修センターにおいてはカムバックを希望する方に対し、講義、現場実習による看護職カムバック研修も実施している。平成27年度から全国において看護職員が離職する際に氏名や免許番号などを届け出る制度が行われ、本県でもナースセンターでの研修会や交流会の開催に際しては届け出があった方に案内をしている。今後も、離職看護職員の状況把握に努めるとともに、カムバックを希望する看護職員が一人でも多く復帰できるよう、ナースセンターと連携していく。
【高橋正子】
看護師になられる方は、使命感を持った方が多いと思う。さまざまな理由で一線からは退いたものの、コロナ禍で逼迫した医療現場の状況に自分も役に立てれば…と応募してこられた方が多いと聞く。もう一度、看護職へとカムバッグしてみようか…と思ってもらえるきかっけになればさらによいと思うので、看護師の働き方改革と、リタイアした方が再度、一線で活躍できる仕組みづくりや環境整備などに引き続きご尽力いただきたい。
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