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■令和3年3月11日、愛知県議会2月定例会「議案質疑」
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県営住宅の「事故住宅」における
現状と公募開始について

《令和3年度愛知県県営住宅管理事業特別会計予算》


 県営住宅の定期募集は年3回行われるが、直近の2020年度第3回定期募集の申込案内書には、これまでにはなかった「事故住宅」の個別物件の公募掲載がある。通常「事故住宅」とは、「病死などで発見が遅れた住宅」や「自殺、殺人事件などがあった住宅」、その他「火災」の発生も対象物件。
 本県の県営住宅で募集がかけられる「事故住宅」は、申込案内書によると、居室内で入居者等が死亡した住宅又は火災が発生した住宅のうち、事故発生より1年以上が経過し、住宅の募集が可能になった住宅のことをいう。
 申込する場合は、事故住宅の個別状況(例えば死亡原因や発見経緯など)については答えられず、事故住宅を理由とした修繕や家賃の減免などもない。入居に際しては事故部屋であることを了承し、事故に起因する異議を申し立てない旨の誓約書を提出ください…と書き添えてある。

 今、住宅に困窮する低所得者に対して安い家賃で入居できる県営住宅には、単身者の入居が増えている現状がある。本県の担当課室に聞いてみると、2020年10月1日現在の県営住宅の単身入居者数は11,652世帯で全体の25.2%だそう。さらに、その単身入居者の73%にあたる8,517人が65歳以上の独居入居者とのこと。さらに、単身者が多いということは、不幸にして誰にもみとられずに県営住宅室内で亡くなるケースもあり、担当課室にあわせて「孤立死」の現状を聞いてみると2018年度には31人、2019年度には45人、2020年度は2月1日現在で23人。「孤立死」は、死後何日か経って発見される場合が多く、その部屋は「事故住宅」となってしまう。

Q:本県の県営住宅には、「事故住宅」と称される住宅はどのぐらいあるのか?

【建築局長】
 2021年2月1日現在、390戸。内訳は孤立死のあった住宅が325戸、自殺が24戸、殺人事件が4戸、火災の火元が37戸。


 また、これまででも、県営住宅の事故物件は存在していたが、入居貸出については大々的にPRすることもなく、さまざまな理由から事故住宅であることを了解した上で入居を希望される方には紹介していたという。

Q:この2020年度第3回定期募集で初めて「事故住宅」を一つの枠として募集をかけたいきさつは?

【建築局長】
 事故住宅が増加傾向にあることから、事故住宅であっても有効活用を図ることが必要となってきた。そこで、比較的建設年次が新しい住宅で、入居が見込まれる事故住宅について、新たに募集枠を設け、抽選募集を行った。


 さて、「事故住宅」という言葉の響きは、どこか気味が悪く、幽霊がでるのではないか?など恐怖度が高い物件として、一般には敬遠されがち。ところが、立地条件の良い物件でさらに行き届いた清掃や修復もされて貸し出されるケースもあることや、通常なら倍率の高い人気物件が低倍率で入居のチャンスが広がることから、気持ち悪さを感じない人・我慢できる人には好適物件だそう。そこで、「事故住宅」への応募状況についてもうかがう。

Q:今回、17団地全19戸が募集されたが、応募状況は?

【建築局長】
 9団地9戸について、16件の応募があった。中には、1戸の募集に対して4名の応募があった住宅もあり、募集すれば事故住宅への入居が期待できると評価する。

 昨年4月からは、これまで県営住宅に入居希望する場合には連帯保証人が必要だったのが不要になり、代わって緊急連絡先の届出が必要になった。とりわけ身寄りのない高齢者にとって頼みの綱である県営住宅の入口が広くなるのは救いだ。しかし一方で、高齢の単身入居者が増加すれば「孤立死」も比例する可能性があり、必然と「事故住宅」も増加していく。県営住宅に入居する単身者の「孤立死」を防ぐ対策は必要な取組である。


Q:最後に、本県の今後の「事故住宅」の活用についてうかがう。

【建築局長】
 孤立死を防ぐ対策は必要で、引き続き、地元市町村の福祉部局と連携して対応策を検討していく。
 既にある事故住宅については、入居見込みを精査し、入居が見込まれる事故住宅について、順次抽選募集を行い、既存ストックの有効活用を図っていく。

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